肌の潤いを守る角質層
角質層はわずか約 0.02 o(食品包装用透明ラップと同程度)の厚さのなか、角質細胞がブロックのように 10〜20 層が積み重なり、外部からの水分の侵入を防ぎ、同時に内部の水分の蒸発を防ぐという役割があります。手のひらや足の裏などでは角層がとても厚く比較的刺激に強い状態です。
例えば、お風呂に入った時に水は肌の中に入っていかないように、肌には外部からの異物の侵入をはばむバリア機能が備わっており、細胞同士を密着させることで、水や異物が肌の中に入り込むのを防ぎます。したがって、肌の外側から化粧水などで水分のみを補給しても、角質層深部に入り込むことはなくそのままにしておくと蒸発してしまいます。この時、角質層に含まれる水分を奪っていくので過乾燥となるこがあります。
うるおったお肌はふんわり柔らかい。それは、角質細胞の主成分ケラチンが水を含むと柔らかくなる性質を持っていることが大きく関係しているからです。健康な角質層には10〜20%の水が含まれていますが、その水分を守るため活動してくれるのが皮脂膜、NMFそして細胞間脂質の3点です。 保湿に欠かせないポイントは、NMF、細胞間脂質、皮脂膜のバランス 角質層うるおいキープのポイントは、角質細胞内にある天然保湿因子・「NMF」(Natural Moisturizing Factor)。自分の重さの4倍もの水を吸収し、一度つかんだ水はなかなか離さないので、NMFが多いほど潤いが多いと言えます。人によって、また身体の部位によってNMFの量は違いますが、健康な角質細胞はその重さの約30%がNMFだとされています。
細胞間脂質の約半分はセラミドでできています。その形はちょうどマッチ棒のようで、頭の部分は水となじみやすい親水部、そしてマッチの軸に当たる部分は油脂となじみやすい親油部。親油部は親油部同士、親水部は別の細胞間脂質分子の親水部とで水分をサンドイッチ。細胞間脂質・水分・細胞間脂質・水分.と、何重にも層をなして角質細胞のすき間を埋めて、潤いを保ちます。?